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世界初  裏打ち用キャンバス張具の考案者

領家裕隆より

この道具は、私が最初の考案者です。

1985年(昭和60年)の頃です、元具体美術の元永定正さんが、綿布を手で引っ張って、キャンバスの裏で止めるという裏打ちをしていました。

当時は、日本中どこでもキャンバスは、木枠の横で布を釘で打ちつけて止めていましたので、裏で止めるという方法は、大変斬新な方法でした。

その方法を元永さんに聞いていた時に、道具を作ってみようと思い立ち、道具を鉄工所で溶接して作り、1985年から今日まで使っています。

私の道具は、0号~150号までうまく張れます。

この道具を1985年高島国際特許事務所から何度も出願しましたが、何度も却下されてしまいました。公開実用新案公報(U) 昭60-145100 B44D 3/18 公開 昭和60年(1985)9月26日です。

役に立たない道具展という展覧会が流行していた時代だったため、却下されたのかもしれません。

それから15年以上経ってから、大日本画材(株)が、道具に爪をつけて、基本的な私の考案を無断で使って、裏打ち用のキャンバス張具を製造販売してしまいました。

この道具は、今日、木材不足で、貴重な木枠をいためてしまうので、爪のついた道具はよくありません。やがて、大日本画材は倒産しました。

そして、すばらしいキャンバス布を作っていた有名なフナオカ(株)がキャンバスプライヤーとして、同じ道具を製造販売しました。しかし、ここも同様に、倒産しました。困ったことに今はホルベインが販売しているようです。ホルベインとは長い付き合いで、1986年からホルベイン工業のモニターをしていましたが、当時アイデアが次々と涌きまして、当時無かったブラックジェッソを提案したり、メタリックカラーや蛍光色のアクリル絵の具を作るように提案をしたことがありました。

何故か次々とそれらが実現しましたが、一円ももらっていません。営業マンにアイデアを教えると損をするようです。

1987年からは、第二回アクリラ奨学者となってから青年海外協力隊の方のために絵の具を20万円分提供をお願いしたら快く引き受けていただいたこともありました。

その後も技術課長や広報部長にエッジの立つモデリングペーストの開発を提案し、完成した新製品を私が世界で最初に使って試作品を作り、その作品を使ったチラシの右下に私の名前が入ったものが全国配布(1998年12月)されました。

新しいモデリングペーストの名前は、サンディとハイソリッドとライトでした。サンディは、現在のパミスになっています。道具の作り方は、反対側に凸部をつけるだけです。溶接の道具がある所で自分で溶接をして作った方が良い道具が出来ると思います。

 

 

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領家 裕隆

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