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「ぐるぐる回って描こう!」

誕生秘話

体の調子が悪かった頃に、心霊治療を手がける院長と特殊な能力者と私とで神社めぐりをしました。樹木と樹木の間の波動や見えない水滴のようなエネルギー粒子や祈りをしている時に変化するオーラの姿や龍の住処や天空から聞こえる音というスピリチュアルな世界を体感させていただいたおかげで、生命と魂の存在と循環について考えを巡らすようになりました。もともと、1983年~1988年まで芦屋のスペース・アデッソの(故)真壁さんのギャラリーで毎年個展をしていた頃も循環をテーマにしており、20歳後半から30歳中頃にかけて、循環するパチンコのような絵を描いて、パリのサロン・ド・メに招待出品していましたから、生命や魂は何か、光とは何かという問には興味がありました。

そして、2009年に地球が回っているから、大自然に敬意を表して、ぐるぐる回って描こう!という考えが生まれました。回転性は、重力と同様に全ての生命に影響を与える真理ではないかと思います。芸術に対する着眼点が変われば過去の芸術の歴史に対するとらえ方も変わるのではないでしょうか。それから、文化庁在研会の在研通信2009年3月号に「ぐるぐる回って描こう!」を発表しました。それは、単純で素朴で原始的なアニミズムから来る祈りそのものです。ぐるぐる回ることによって、予期しない形が偶然に生まれます。描いている途中では上下すら決まっていません。


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浮くF6部分その2

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不思議の国の入り口117×117㎝2015年

不思議の国の入り口117×117㎝2015年

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光る岩F6

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光130.3×193.9㎝2015年

光130.3×193.9㎝2015年

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blessing

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黄金のあぜ道F3

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釣りF8

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満月の丘F10

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Edited Image 2015-7-25-17:35:22

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SevenDeities

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釣りをする大物主F8

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水の精F3

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2009年から、金色を基調にし、キャンバスの周りを回りながらシンプルな作品を発表しました。

何故、金色になったのかとよく聞かれますが、具体美術の(故)白髪一雄さんがお元気でご存命だった頃ですが、天台宗の僧でもあった白髪さんの自宅で2人きりでビールを飲んでいた時に、白髪さんから黄金のへびの話をしていただきました。白髪さんからいただいた『元三大師』という本の中の黄金のへびの話と目の前のビールの黄金色がマッチして、私は、黄金の大地(仏の世界)を連想していました。作品の金色は、そんな当時の思い出がフィードバックして復活したことによるものです。白髪一雄さんは、天井からロープにぶら下がって、自らぐるぐる回転して足で油絵を描いていた画家です。私は白髪さんとは回転の位置が逆で、キャンバスの周りを回っています。まるでアイヌの人の儀式のように!そうすると、何故か異世界に引き込まれるような気がするのです。

文化庁芸術家在外研修員として留学していた1995年にパリのギャラリーBernanosで選抜され個展をしましたが、国際美術評論家連盟(A.I.C.A)のISAAC ORTIZAR氏が発表前の私の作品を見て、全ての作品が連続していることを発見しました。つまり、回転性の前に連続性が存在していました。

1.「ぐるぐる回って描こう!」を発表 在研通信2009年3月号(concept参照)

2.架空通信百花繚乱展 2009年9/4~9/13(兵庫県立美術館 ギャラリー棟3F)

「祈りと生命」194×112㎝

3.西脇市岡之山美術館25周年記念展 2009年9/21~9/27(西脇市岡之山美術館アトリエ)

「祈りⅠ」72.7×91㎝  

「祈りⅡ」72.7×91㎝

4.第35回こうべ芸文美術展 2009年10/17~10/20(神戸ゆかりの美術館・神戸市)

「生命の祈り」116.7×116.7㎝

5.比良から新しい風が Part 63  2009年11/1~11/30(比良美術館,滋賀県)

「大地への祈り」162×130.3㎝

「透明な時間」112×162㎝

さらに、美術館主催のワークショップ

6.ぐるぐる回って描こう 造形版画講座(風船使用)2009年3/15 西脇市岡之山美術館研修室

7.ぐるぐる回って描こう 絵画講座(油絵の具使用)2010年4/10(宮本順三記念館,大阪)

金色をベースにした作品に、青をかぶせた作品を発表。

8.尼崎アートフェスティバル 2013年11/2~12/1(尼崎総合文化センター・尼崎市)

「紺碧のかけら」162×194㎝

9.  尼崎アートフェスティバル 2014年 7/26~8/24(尼崎総合文化センター・尼崎市)

「海の風」130.3×194㎝

10.個展 2015年3/1~3/8 ギャラリーサロン アビエスフィルマ(神戸)

偶然にも不思議な亀の形が右上に現れたため、作品を兵庫の蛭子神社に奉納。

11.個展 2016年2/8~2/13 GALLERY ART POINT bis.(東京銀座)

連結作品を発表 「コロコロ山水」145.4×166.7㎝ 作品「LOVERS」を名刺に使う。

12.「透明な宇宙展」2017年3/18~20を私とK.B.GALLERY(神戸元町商店街)で企画。

「トンネル」という私の作品を見た有安さんと映像づくりの話が始まった。

13.個展 2017年7/15~7/23 GALLERY北野坂(神戸) 映像の撮影開始

14.サンデークラブART GALLERY 2018年1月3日発行

写真入り五段抜き記事「ぐるぐる回って描く、偶然によって生まれる異世界を表現」

15.個展 2017年11/14~11/19 アトリエ西宮(西宮)偶然にできた風景展

16.個展「MEMORY」2018年1/20~1/25 ギャラリーサロン アビエスフィルマ(神戸)

プロモーション映像; 領家裕隆×有安あり「ぐるぐる回って描こう」の誕生

映像、同時上映  出演;領家裕隆  映像;有安あり  音楽;田辺麻衣

「透明さと愛に溢れた作品」(詩人;福田知子のコメント)

17.第16回NAU21世紀美術連立展 2018年2/7~2/19(国立新美術館)

「荒れる海の魂」  97×162㎝

「空とオレンジの時間」97×162㎝

撮影中(2017年8月末)の不思議な出来事

鳥取の海岸で日の出を撮ろうと、撮影のために出かけようとしたら風も無く小雨だった。このぐらいなら撮影できるだろうと出かけた。ところが、海岸は、まるで台風のように荒れたぐるぐる巻きの波に襲われていた。打ち寄せる波ではなく、巻き寿司のようなぐるぐる巻きの大きく恐ろしい波だった。絵画「荒れる海の魂」は、この撮影の一週間前にすでに完成していた。私は、まるで予言のような作品だと思った。

神戸に戻り、この不思議な作品を東京のNAU展に出品することにした。この年末に詩人の福田知子さんから連絡があり、絵の中に大きな白へびがいると教えてもらった。私は白へびを描いた覚えは無いから、自分自身が驚いてしまった。つまり、偶然に形が生まれた瞬間でした。これが、本当のスピリチュアルアートだと思う。描いたのではなく現れたのです。それは、人間によくあるアナロジー思考によると思われますが、一遍上人は、山に籠って修行中に、対岸の岩の皺が鬼の顔に見えて困ったそうです。 

※偶然に形が誕生するということは、絵を描いている人なら誰でも経験していることです。

パリに留学をして、元具体美術の松谷武判さん(鉛筆で真っ黒にした作品)の旧アトリエを借りて、絵を描きながらアトリエコントルポアン(旧アトリエ17)で一版多色刷りの銅版画を学びましたが、予定外の色や形が印刷に出て来て、困りました。それは、湿気や温度や版の凹凸やオイルの濃度の変化からくると思われるとても当たり前のことで、工房の皆さんは、偶然に現れる形や色のことをゴーストと呼んでいました。ここから新しい創作が生まれることもあるようです。

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